オープンソース教科書『物理を理解するための数学』
技術の源流である数学を、インターネットがあればだれでも学べるように。小学校の算数からベクトル解析・フーリエ解析・ラプラス変換まで、物理を理解するために必要な数学を全9巻でつなげて学ぶ、オープンソースの教科書です。
この教科書の目的
物理現象を利用して、暮らしを便利にするものを生み出すこと。それが「技術」です。技術や発明が、特許や著作権によって守られるのは当然のことです。
しかし、その源流にある物理現象そのものには、特許も著作権もありません。たとえば、
- 物を落とすと、重力加速度によってだんだん速くなる
- マイクロ波を当てると、誘電損失によって物が熱くなる
といった自然の法則は、だれのものでもありません。だからこそ、その理論にはだれもが触れられるべきだと、私は考えています。そして、その理論を書き表すための言葉が、数学です。
そこで、生成AIを使ってオープンソースの教科書をつくり、無償で公開しています。インターネットさえあれば、だれでも、工学や発明の源流である数学を学べる。そんな環境をつくることが、この教科書の目的です。
この教科書のはじまり
この教科書は、もともと私が資格試験の勉強をやり直すために、生成AIにわかりやすく書いてもらったものです。できあがった教科書は、思っていた以上にわかりやすいものでした。自分ひとりで使うだけではもったいないと思い、公開することにしました。
全9巻+ガイドブック2冊
「かぞえる・はかる」から始まり、関数、図形とベクトル、微分積分、微分方程式、行列、ベクトル解析、フーリエ解析とラプラス変換へと進みます。どの巻から読み始めればよいかは、子ども用と大人用のガイドブックで案内しています。
ソースもプログラムも公開
完成した PDF だけでなく、全巻の組版に使った TeX ソース一式と、内容の検算・表の生成に使ったプログラムも配布しています。
無償・非営利なら自由に
個人の学習、学校や図書館、無償の勉強会などで自由に使えます。改変・再配布もできますが、収益を得る目的での利用は禁止しています。
全9巻の内容 ダウンロード →
どこから読む?
まずはガイドブック『はじめに読む本』(子ども用)を読んでください。全9巻の地図と、いま習っている学年や目的に合わせた始める巻・章の選び方、勉強のしかたを、ルビ付きのやさしい言葉で説明しています。
保護者・先生向けには『保護者・先生のための本』(大人用)があります。シリーズの編集方針、学習指導要領との対応(学年と巻・巻ごと)、追加した内容と含めていない内容、授業や家庭での使い方の例をまとめています。
読者の意見で、教科書を育てます
教科書はブラウザ上の専用ビューアで読めます(巻の名前を押すと開きます)。ビューアの「スクリーンショット意見」ボタンを押して、わかりにくい図や説明を指でなぞって囲むと、巻・ページ・章が自動で記録され、「この図がわかりにくい」「こう書いた方がいいのでは?」といった意見を送れます。
わからないところは、その部分を囲んで「AI に質問する」こともできます。AI は囲んだ部分とそのページを読んで、あなたの学年に合わせて答えます。答えで「まだわからない」ときは、そのまま教科書への意見にできます。各ページの「わかった/むずかしい」ボタンや、ほかの読者が意見・質問した場所を示す「みんなの付せん」もあります。
集まった意見・質問・「むずかしい」の声は毎月まとめて、生成AIの力も借りながら教科書を書き直し、新しい版として公開します。あなたの意見が反映されると、ビューアでお知らせします。読む人の声で、教科書がどんどんわかりやすくなっていく仕組みです。
この仕組みは、だれもが自由に使えるよう技術開示として公開しています(ソースコードは Apache License 2.0)。
利用の条件
- できること:個人・家庭での学習、学校・図書館・無償の学習会での利用、複製・印刷・改変、無償での再配布(同じ規約を付けること)
- できないこと:収益を得る行為(販売、有料の講座・塾の教材、広告収入のあるサイトや動画への掲載など)。改変したファイルも同じです。
- 表示・ダウンロードの前に、利用規約の全文への同意が必要です。